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こんにちは。練馬区桜台の賢い電気工事店「株式会社コイデン」です。
今回は、以前このオフィシャルブログでも重要性をご紹介した「ルーメン」、その誕生の歴史をご紹介いたします。
「明るさが一目でわかる!ルーメンの基礎知識と選び方」
↑前回の記事はこちらです。
私たちの生活に欠かせない「光」。その明るさを表す単位として、**「ルーメン(lm)」**という言葉を耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか?
「LEDライトのルーメン数が高いほど明るい」
「電球のワット数ではなく、ルーメンで選ぶべき」
近年、照明機器を選ぶ際にルーメンが重要視されるようになりました。しかし、そもそもルーメンという単位はいつ、どのようにして誕生したのか?
本記事では、光の単位「ルーメン」の誕生と歴史、照明技術との関係について解説していきます。
目次
🔹 ルーメン(lm)の定義
**ルーメン(lumen, lm)**とは、光源が放射する光の量(光束)を示す単位です。
簡単に言うと、**「光源から発せられる総光量」**を測る指標であり、「ワット数(W)」とは異なります。
🔹 ルーメンとワットの違い
かつて、照明の明るさは「ワット数(W)」で判断されることが一般的でした。しかし、ワットは消費電力の単位であり、光の明るさそのものを示すものではありません。
例えば、白熱電球とLED電球では、同じワット数でも発光効率が異なり、明るさに大きな差が生じます。そのため、照明の性能を正確に評価するために、ルーメンという光の量を示す単位が重視されるようになりました。
ルーメンという単位が確立されるまで、科学者たちは**「光とは何か」「明るさをどう測るか」**という課題に取り組んできました。
🔹 19世紀以前:光の測定は経験則だった
• 古代ギリシャの哲学者アリストテレスの時代、光は「目から放射されるもの」と考えられていました。
• 17世紀、ニュートンが光の屈折や反射を研究し、物理的な概念としての光の解明が進みました。
• 19世紀になり、光を数値化しようとする試みが始まりましたが、当初は「ロウソク1本分の明るさ」といった曖昧な基準が使われていました。
🔹 19世紀:光度の測定技術の確立
• 1860年代、ドイツの物理学者ヘルマン・フォン・ヘルムホルツが光の知覚と測定に関する研究を発表。
• 1879年、エジソンが白熱電球を発明し、人工光源の明るさを測定する必要性が高まる。
• 「カンデラ(cd)」という単位が登場し、「ロウソク1本分の光度」を基準とした測定法が確立。
🔹 20世紀初頭:ルーメンの誕生
• 1924年、国際照明委員会(CIE, Commission Internationale de l’Éclairage)が**「光束」という概念を定義**。
• 「光束=光源から放射される光の総量」とし、ルーメン(lm)という単位が正式に採用。
• これにより、光の量を数値化する統一基準が生まれ、照明技術の発展に大きく貢献。
🔹 ルーメンが一般に浸透した背景
• 20世紀中盤まで、一般家庭の照明は「ワット数(W)」で選ばれていた。
• しかし、蛍光灯・LEDなど異なる発光技術を持つ照明が登場し、ワット数だけでは明るさを判断できなくなる。
• 2000年代に入ると、**LED照明の普及とともに「ワット数ではなくルーメンで明るさを判断する」**という考え方が一般的に。
🔹 現代のルーメン基準
• 白熱電球 60W ≒ 800lm
• 蛍光灯 13W ≒ 800lm
• LED電球 8W ≒ 800lm
→ 同じルーメン数でも、消費電力が大きく異なることがわかる!
このため、環境意識の高まりとともに、**「ルーメンが高く、ワット数が低い=省エネ性能が高い」**という基準が確立された。
🔹 ルーメンに代わる新たな測定基準は生まれるのか?
現在の照明技術はLEDが主流ですが、さらに次世代の照明として**「有機EL照明」「量子ドット照明」「ナノLED」**などが研究されています。
将来的には、光の色や質、視覚への影響をより正確に測定できる新たな指標が登場する可能性もあります。
🔹 AIと照明の融合
• スマート照明技術の発展により、ルーメン数だけでなく、環境や時間帯に応じて光を最適化する技術が進化。
• 人間の体内リズム(サーカディアンリズム)を考慮した照明設計が注目される。
→ ルーメンだけでなく、「快適な光」を測定する新基準が登場するかもしれない!
ルーメンは、単なる「明るさの単位」ではなく、人類の光の研究・照明技術の発展とともに誕生した基準です。
✅ ルーメンの歴史まとめ
1. 19世紀以前:光の測定は曖昧(ロウソクの明るさ基準)
2. 19世紀後半:カンデラ(cd)が登場し、光の測定が科学的に
3. 1924年:ルーメン(lm)が正式に単位として採用
4. 20世紀後半:ワット数に代わり、ルーメンが明るさの基準へ
5. 21世紀:LED・スマート照明の普及で、ルーメンが標準化
私たちが普段使う照明も、このルーメンの歴史の上に成り立っています。
今後も、より快適で省エネな照明技術が進化する中で、ルーメンの役割も変わっていくかもしれません!
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